秋元才加の卒業と宮澤佐江が選んだ「曲」のこと/2013年8月@東京ドーム

大人数でステージにいたとしても、自分の目にはとびきり輝いて見えてしまうのが自分にとっての「アイドル」ということなんだと思いますが、私にとってのアイドルといえば宮澤佐江ちゃん、そして、同じくらい大好きなのが昨年AKB48を卒業した秋元才加ちゃんです。
2人は同じAKB2期生「チームK」メンバーとしてデビュー、2人とも背が高かったことからツインタワーと呼ばれるとても仲の良いメンバーです。私はこの2人の、かっこよくて艶やかで常にパフォーマンスに対して真摯であるところがとても好きなんです。
以前、佐江ちゃんが「(兼任ではなく)SNH48一本」を宣言したことで、才加ちゃんの卒業を「チームメイト」として見送れないんだな、というこだけがファンとして心残りということを書いたことがあります。

AKB48@日産スタジアム/アイドル「宮澤佐江」について - イチニクス遊覧日記

そして今更ながら、その心残りはどうなったのかということを書きたいと思います。

2013年8月。48Gドームツアーの最後を締めくくる東京ドーム公演が4日間行われ、その初日が秋元才加ちゃんの卒業セレモニーでした。
佐江ちゃんは相変わらずビザのおりない*1SNH48」のメンバーとして参加していたため、「チームK」としては参加することができません。それはとても寂しかったけれど、覚悟していたことだったし、それ以上に2人が同じ舞台でパフォーマンスする姿を久しぶりに見る事ができたので嬉しい気持ちの方強かったです。

チームKカラーである緑に染まったドームの景色や歓声からも、秋元才加ちゃんという人がファンから愛されていたことがしみじみ伝わってくる、あたたかい雰囲気のセレモニーでした。

そして才加ちゃん“卒業後”*2となる3日めに、総選挙の選抜メンバー16人が1人ずつソロで各自が選んだ曲を歌うという構成の日がありました。*3
佐江ちゃんの代表曲といえばユニットセンターをつとめる「奇跡は間に合わない」です。選抜のソロだ、という構成に気づいて、でも、佐江ちゃんのキャラクターからして3人のユニット曲をソロとして歌うとは思えないんだよね……と考えていた時、思わず鳥肌がたちました。佐江ちゃんの代表曲が「奇跡は間に合わない」であるように、3日前に卒業セレモニーを終えた秋元才加ちゃんには「虫のバラード」という代表曲があります。自らを“異端児”と称した才加ちゃんならではの潔さと孤独が入り交じる楽曲で、
これを、もしかして、やる気なのでは……? そう思いついた瞬間、もう絶対それしかないと思いました。
そして佐江ちゃんが選んだ楽曲は、やはり「虫のバラード」でした。もちろん生歌です。とても丁寧な、誠実な歌声に涙腺も決壊しつつあったのですが、さらにその後のサビの部分で、才加ちゃんが歌うコーラスが聞こえてきたときはもうGO-Qでした。
後に、佐江ちゃんのアイデアで「虫のバラード」のトラックにもともと収録されているコーラス部分(才加ちゃんの声)のボリュームをあげてもらった、という仕掛けを知ったのですが、
卒業した親友のソロ曲を、1人だけど2人で歌う……
なんて熱い少年マンガ展開…!!

佐江ちゃんと才加ちゃんはツインタワーと呼ばれる人気コンビとして扱われていたにもかかわらず、AKB48のコンサートなどで「2人きり」のユニットをやったことはなかったんです*4。だからこの「虫のバラード」はそれを待ち望んでいたファンの夢がやっと叶ったということでもありました。
もちろん、応援の仕方はひとそれぞれですが、2人のことが好きだった自分としてはこの2日間の東京ドームコンサートと、その後に劇場で行われた卒業公演を見に行くことができたことで、もうAKB48を好きでいた気持ちは報われた気がしています。
2人とも今はそれぞれ「クザリアーナの翼」(http://www.chikyu-gorgeous.jp/vol_13/)と「国民の映画」(http://www.parco-play.com/web/play/kokuminnoeiga2014/)という舞台に出演していて、どちらも見に行ったのですが、48Gで終わらずにこの人たちの活躍は今後もみることができるだろう、と感じる舞台でした(この感想は改めてかけたらいいなと思います)。
24日にまたチーム替えのイベントがあるらしく、佐江ちゃんもどうなるかわかりません。佐江ちゃんと才加ちゃんに加えてチームKのトリオと呼ばれていたもう1人の大島優子ちゃんの卒業も控えています。佐江ちゃんがもしAKBに戻るとしても、もう2人はいないのかと思うとすごく寂しい気持ちもあります。
でも、その舞台を見て、AKBがどうなるかということに不安はなくなった気がしています。
2人とも、目の前の課題に精一杯食らい付きながら、まだまだこれからという気持ちでいるのがよくわかる舞台だったし、これからどう成長していくのかを見るのがとても楽しみで、やっぱりこの人たちのファンになってよかったなあと思っています。

ちなみに佐江ちゃんと才加ちゃんと優子ちゃんは3人で月に隣同士の土地買って「おばあ ちゃんになる頃には宇宙旅行もできるだろうから、いつか3人で自分たちの土地を見に行こう」とか話してるらしくて、なんかもう本当に、夢をありがとうございます!!!

*1:昨年末に短期ビザが一度だけ降りて初めて中国でコンサートに参加できました

*2:正確にはドームのセレモニー後に劇場で「卒業公演」があります

*3:ドームツアーは全公演異なるセットリストです

*4:外仕事ではありましたが