第2回ガンダーラ映画祭「美しい国へ」Bプロ


短編ドキュメンタリー映画祭「第2回ガンダーラ映画祭」*1リバイバル上映に行ってきました。下北でやってたときに逃し、ロフトプラスワンも逃し、もうだめかって思ってたらアップリンクではじまったのでよかった。まずはお目当ての作品のあったBプロから。
面白かったです。ずっと前のめりで見てた。私がドキュメンタリー映画を好き*2な理由のひとつは、映画を見終わったあと、見なれた町や人々を、ものすごく新鮮に感じられることだと思う。見えてなかったものが浮かび上がってくるような、あの感覚は今日の帰り道にもあった。

『この作品のタイトルは「石仏さん」です。』(古澤 健)

石仏(名字)さんを追うドキュメンタリー。語られていくにつれどんどん得体の知れなくなって行く石仏さんの話は面白かったし、複数の場での話が一本にまとめられてく編集もおもしろかった。古川日出男の小説みたいだった。けど、挿入される監督の言葉がどうしてもしっくりこなくて、特に「奇跡」って言葉にしてしまうと、イメージを先走らせすぎるなと思いました。

童貞。をプロデュース2 ビューティフル・ドリーマー』(松江哲明

これはすごくたのしかった。素材も編集もすばらしく妥協がない。そして、こういう「人」の面白さこそが、ドキュメンタリーの醍醐味だよなぁと思います。まだ1は見てないんだけど、会期中にぜひ見たい。
ただ、この2は一応1とは別の人物を中心に撮影されたもの。この「人物」がとにかくいいんだ。登場するある人物もいっていたけれど、なんていうかさわやかだ。さわやかっていうか、真摯というか、例えば、アイドルに恋焦がれるのは(現実の女性を追いかけるよりも)純粋なこと、と語るとこなんてたいへんグッときてしまった。そして、「あの」シークエンスは、以前samurai_kung_fuさんが書いてらしたように*3トゥモロー・ワールド」超えてたよ。ぜひ見てみて前のめってほしいです。ラストもよかった。うれしくてにやにやしてしまいました。

『俺の流刑地(略称・俺ルケ)』(村上賢司

渡辺文樹監督を追うドキュメンタリー。渡辺監督のゲリラポスターもまた「見なれた町が面白く見える」もののひとつだし、この「俺の流刑地」も「童貞。」と同じく、「人」の面白さを痛感する映画だった。しかし映画を見終えたあと、具体的にはラストシーンを見て浮かんだのは、私が、個人的にドキュメンタリーに惹かれるもうひとつの大きな理由、大学時代に自分で作ってたりしたときの楽しかった気持ち、だった。その浅さを揺さぶられたような気がした。そして、かつての同級生で、今も映画やドキュメンタリーを撮っているひとたちのことを考えた。意味とか価値とかじゃないものについてはなす、あのひとたちへの、入り交じる気持ちは、でもなんだか心地がよかったりする。勝ってほしい。

*1:http://www.imagerings.jp/gandhara2007_scedule.html

*2:それほどたくさんの作品を見れてるわけではないですが

*3:http://d.hatena.ne.jp/./samurai_kung_fu/20070328#p2

 気が遠い

フジにいくために、近頃はだいぶ前倒しで仕事をしてたのだけど、その週末によりによって出張入るかもーなどといわれて頭が真っ白になった。かも、なのは部署で誰かが行けばいいということなのだけど、中途とはいえ一応新入りである自分がわがままをいうわけにもいかず(いちおう言ったけど)、で、もやもやしている。かも、という宙づり状態で放置されるのがいちばんやだ、と思うけど、結論でていけないとかはもっとやだし。
なんてつまづいてしまったせいか、今週はやたらと気が遠い。
毎朝リストをかき、消化しているはずなのに、何かを忘れているような気分。
いちど全部消してまっさらにして何書くか考えたい。たとえば山行って、音楽聞いてお酒飲んで寝て起きていい天気だったりして、そんな雰囲気の場所で。