谷川俊太郎の33の質問

ひそかに谷川俊太郎コレクション(翻訳ものはまだ手をつけてませんが)をしている中で、この「33の質問」1巻目はなかなか手に入れられずにいる1冊です。
でもちょっと答えてみたくなったので考える。
以下、質問内容は引用です。

01.金、銀、鉄、アルミニウムのうち、もっとも好きなのはどれですか?

アルミニウム。確か小学一年生とかにのってたドラえもんで一円玉でUFOに乗れる話があって、これは貴重だ、と。

02.自信をもって扱える道具をひとつあげて下さい。

日本語、かなあ。あやしいけれど。

03.女の顔と乳房のどちらにより強くエロチズムを感じますか?(女の方であれば、男の顔と身体)

身体。

04.アイウエオといろはの、どちらが好きですか?

いろは。アイウエオはわ、を、ん、とか半端になっているのが気になる。
いろはうたはその文字の並びがきれいだと思う。

05.いま一番自分に問うてみたい問は、どんな問いですか?

なんでもっとがんばらないの?

06.酔いざめの水以上に美味な酒を飲んだことがありますか?

朝まで飲んだ帰り道、朝焼けを眺めながら飲むポカリスエット。(酒じゃないけど)

07.前世があるとしたら、自分は何だったと思いますか?

ねこ

08.草原、砂漠、岬、広場、洞窟、川岸、海辺、森、氷河、沼、村はずれ、島、何処が一番落ち着きそうですか?

島。ただし暖かい島に限る。

09.白という言葉からの連想をいくつか話して下さいませんか?

紙、雪、清潔、未来、おしまい。

10.好きな匂いを一つ二つあげて下さい。

干したばかりの布団。新しい紙と古い紙。

11.もしできたら「やさしさ」を定義してみて下さい。

相手を好きだという感情抜きに定義するなら、見返りを期待しない心の余裕。

12.一日が二十五時間だったら、余った一時間を何に使いますか?

歩きながら考え事。

13.現在の仕事以外に、以下の仕事のうち、どれがもっとも自分に向いていると思いますか? 指揮者、バーテンダー表具師、テニスコーチ、殺し屋、乞食。

表具師かな。もくもくと働くのが好きだから。

14.どんな状況の下で、もっとも強い恐怖を味わうと思いますか?

誰もいない場所、もしくはたくさんの人がぎゅうぎゅう詰めにされた場所。

15.何故結婚したのですか?

してない。

16.きらいな諺をひとつあげて下さい。

寄らば大樹の陰。痛いところをつかれている気分だから。

17.あなたにとって理想的な朝の様子を描写してみて下 さい。

いい天気の日に、自然と目が覚めて、誰かの笑っている声を布団の中で聴いている。

18.一脚の椅子があります。どんな椅子を想像しますか?(形、材質、色、置かれた場所など)

天井まである本棚に囲まれた図書室の奥にある窓際の椅子。
木製で、古く、艶があって、私の身体になじんでいる。

19.目的地を決めずに旅に出るとしたら、東西南北、どちらの方角に向かいそうですか?

南。暖かいところが好きだから。

20.子どもの頃から今までずっと身近に持っているものがあったらあげて下さい。

ものではないけれど、飼い猫。もう二十歳になろうとしている。

21.素足で歩くとしたら、以下のどの上がもっとも快いと思いますか? 大理石、牧草地、毛皮、木の床、ぬかるみ、畳、砂浜。

畳。ひんやりしてて、いいにおい。

22.あなたが一番犯しやすそうな罪は?

不信心。

23.もし人を殺すとしたら、どんな手段を選びますか?

その人の存在ごと忘れる。

24.ヌーディストについてどう思いますか?

落ち着かない。

25.理想の献立の一例をあげて下さい。

炊きたてご飯と海苔、ぬか漬けと食後のほうじ茶。

26.大地震です。先ず何を持ち出しますか?

家族を起こす。猫を探して抱いて逃げる。

27.宇宙人から『アダマペ プサルネ ヨリカ』と問いかけられました。何と答えますか?

ちょっと困った顔をして、首を傾げる。「どうだろうねぇ」

28.人間は宇宙空間へ出てゆくべきだと考えますか?

そこが自分の場所ではないことを知っているなら。

29.あなたの人生における最初の記憶について述べて下さい。

最初かは分からないけど、昼間に縁側でタオル生地のパジャマを着せてもらうところ。

30.何のために、あるいは誰のためになら死ねますか?

私が死ぬことによって確実に幸せになる人がいるなら。

31.最も深い感謝の念を、どういう形で表現しますか?

その人にとって良いと思うことを何でもやる。

32.好きな笑い話をひとつ、披露して下さいませんか?

会って話します。うまく文章で表せないから。

33.何故これらの質問に答えたのですか?

普段きかれないような事に答えたかったから。

ちなみに

今まで読んだ谷川さんの詩集で最も好きな一冊が「はだか」です。
この中の「さよなら」という詩は息子の谷川賢作さんが曲をつけていて、わたしはくるりのライブで矢野顕子が歌っているのを見ました。
何度よんでも、なんだか胸のあたりがぞわぞわするような、子供のころの気分を思いだす一冊です。

はだか―谷川俊太郎詩集

はだか―谷川俊太郎詩集