手紙/谷川史子

手紙 (りぼんマスコットコミックス クッキー)

手紙 (りぼんマスコットコミックス クッキー)

谷川史子節、といいたくなるような新刊だった。たぶん私はどちらかというと谷川さんの描く、切ないお話のほうが好きなので(一番好きなのはいまだに「緑の頃わたしたちは」だし)、この巻では圧倒的に「ソラミミハミング」にぐっときてしまいました。
好きな人に幸せになってほしいって気持ちと、それを自分がかなえることはできないんだろうか…って不安を打ち消したい気持ちの間にいる感じは、読んでてへこむけど、どの登場人物も憎めないのがやはり谷川さんならではだなと思う。
このお話には、主人公の好きな人の横顔がたくさん描かれている。すごく王道な表現なのかもしれないけど、それがとてもせつなかったです。