お稽古

今日の帰り道、信号待ちで立っていたら、目の端をなんかがひらひらしていた。なんだろ、と思って横を見たら、そのひらひらしていた手の持ち主である和服のおばさんとがちーんと目が合った。
どぎまぎしつつ、目をそらしたが、どうやらおばさんはひらひらをやめる気配もなく、私にもどうやらそれはなんかの舞踊の練習おさらい、であることがわかった。
信号がかわって歩き出すおばさんは、どう考えても踊りながら歩いている。わーと思いながら見ていると、おばさんが振り返って、どうよ、という顔であごをしゃくってみせた。
楽しいんですね、と思った。