ちなみに私が読んだ中で特に面白かった角田光代さんの本は「空中庭園」「学校の青空」「あしたはうんと遠くへいこう」です。
- 「空中庭園」
- 豊田利晃監督により映画化され、今年の秋公開予定だそう。楽しみだ。
- 「学校の青空」
- 角田さんの中では初期の作品で、珍しい10代の学校もの。女の子特有の「いじめ連鎖」の話がとてもリアルで山田詠美の「風葬の教室」や桐野夏生「リアルワールド」にも近い感じ。
- 「あしたはうんと遠くへいこう」
- 幸せになることを夢見る女子の15年を連作で描いたもの。特筆すべきは彼女の音楽遍歴。好きになる男が変わる度に聴く音楽も変遷していくところがとても面白い。高校時代にパステルズとか聴いて、パンクとかガレージ系通ってカーディガンズとか果てはエンヤまでってチョイスが、主人公の男運の悪さとあいまって、とてもリアルに選出されていると思う。