ザ・ミッション 非情の掟(asin:B00005USOM)

ichinics2005-05-27


ジョニー・トー監督のハードボイルドアクション映画。確かパルコのフリーペーパーで吉野朔実さんが絶賛してたような記憶があって、ずっとうっすら見たいなと思っていたものがBSでやっていたので見る。見て良かった!というより早く見れば良かったー。

映像も音楽も役者さんもとても良い雰囲気で、少々ストーリーに物足りないところはあるものの、テンポがいいので飽きさせず、ノワ−ルものとしては傑作といって良いクオリティだと思う。とりあえず私の中ではかなりのヒットです。
見どころはなんといっても、気持ち良いくらいに美しい構図で描かれる銃撃戦。特にデパートのエスカレーター付近での、フレームの中に5人が配置された画面ではちょっと鳥肌がたった。それから銃撃戦ではないけれど、夜プールサイドで5人が煙草を吸うシーンの構図も良かった。台詞は極めて短く、説明的な要素は全くないけれど、いちいち気が利いている。
グァイ(鬼という意味だそう)役のアンソニー・ウォンさんは、インファナル・アフェアを見た時には感じなかったけれど、この『ザ・ミッション』で見ると宍戸錠さんに似ている。迫力があって格好良いです。そしてインファ2のハウ役がとても良かったフランシス・ンさんも、やっぱり時折萩原流行さんに似てるなと思ってしまうけれど、ともかく、このミッションでのギラギラした目が好くて、いろんな役で見てみたくなる俳優さんだなと思いました。銃の構え方もしなやかで、フレームの中で映える。それで、この人に多重人格探偵サイコをやってほしいなとかわけのわからないことを思ったりしました。たぶん違う。でも多重人格役をやってみて欲しい。
ともかくこれはアジア映画苦手な人でも、ハードボイルド好きならぜひおすすめしたい映画。