「傷つくことに弱虫なんて乙女がすたるもの」

ここ数日でたくさんの、袴姿の女の子をみかけた。私は袴をはいたことがなくて、大学の卒業式では高いレンタル代払うくらいならワンピース買いたいだってその方が後々使えるだろうし、なんて言ってタイシルクの刺繍入りワンピース買ってもらって、それすごくかわいかったけど、かわいらしすぎて結局一度しか着なかったのが、今でも心残りで、だから私はもう柄でもない服なんて買わないって決めたら、黒い服ばかり増えすぎてしまった。
けど今になってやっぱり一度くらいは袴を、もしくは振り袖を着てみたかったとか思うのは、子どもの頃、お母さんの衣装箪笥から洋服引っ張りだして着替えごっこしたあの頃の気分と同じで、なんていうのか、装うっていうのはそれだけでけっこうわくわくすることなんだと思う。

大人になったらきっと、そういうわくわくがたくさんあるんだろうと思ってた。でも、実際はそんな機会ほとんどなくて、とても残念です。
まあ、たぶん私は袴はいても「はいからさんが通るだー」とかそんなことしか思わないだろう。でもなんていうか、成人式の振り袖も卒業式の袴も、今でも名残惜しく思うくらには憧れがあったのかもしれなくて、なーんて「かもしれない」とかぼかして主張しないくせに、いつまでも欲しかったなーとか思ってる周回遅れの人生を卒業したいです。晴れた 空が 好きです。