- 作者: 東村アキコ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/03/13
- メディア: コミック
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「男を必要としない人生」を入居資格とするアパート、天水館で暮らす「筋金入りのヲタ女子」たちのお話。
主人公はクラゲおたくの月海という女の子で、ある日クラゲを救うために勇気を振り絞って閉店後の熱帯魚屋に突撃したところを、通りすがりのギャル(?)に助けてもらうところから話がはじまります。で、このギャルが女装が趣味(ノンケ)の男子だったー! ってことで、ラブコメになってくような気がするんですが、まだ1巻ではその女装男子、蔵之助は月海に興味を持ってるくらいで、ラブではないと思います。
むしろ蔵之助の兄さんが偶然出くわした化粧後の月海にひとめぼれしてしまうんだけど、この、蔵之助に化粧してもらって月海がかわいくなったりしてく感じは、往年の「めがねをはずしたらかわいいね」みたいな展開で、そんなうまくいくわけが…と思いつつやっぱり楽しい。
他にも、女装男子が(天水館の中で)男だってバレたら大変!て状況は、女人禁制の男子校寄宿舎に男装女子がってあれを思い出すし、弟とフラグが立ちかけてるのに兄さんにさらわれそう、とか、月海が天水館のしきたりに気を使うあたりはちょっとシンデレラっぽくもあり、「王道少女漫画」な設定を「おたく女子」というフィルターでコメディにする感じは、ちょっと「魔法にかけられて」みたいだなーと思ったりしました。
だから、このまんまでいい、べつにかわいくなんてなりたくない、って葛藤の部分がどうなるかってことよりも、おたく女子ならではの不器用さを楽しむ漫画な気がします。
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ところで、月海が「腐った女子」ってことになってるんだけど、クラゲおたくも腐女子てことになるのかな?