「クーベルチュール」1巻/末次由紀

クーベルチュール 1 (Be・Loveコミックス) (BE LOVE KC)

クーベルチュール 1 (Be・Loveコミックス) (BE LOVE KC)

ちはやふる」の新刊と同時発売だった、末次由紀さんの新作第1巻。
イケメン兄弟の経営するチョコレート専門店を舞台にした連作短編です。末次由紀さんの漫画を読んだのは「ちはやふる」が初めてだったのですが、ほんとうまいなあと思う。面白かった。
この巻には春夏秋冬の4話が収録されていて、1話ごとに主役が違うため、イケメン兄弟の店が舞台とはいっても、イケメン兄弟(何回も書いてると変な気分に…)の印象は途中までやや弱め。
1話目は、食べ歩きが趣味の女の子の片思いの話。チョコレートは確かにメインの小道具なんだけど、それだけじゃなくて、ちゃんとこの女の子の話になってるのがいい。その次の話もそう。p76の表情にやたらぐっときてしまった。
で、3話目でやっとお店を舞台にしたお話になるんだけど、裏方で働いてたおばちゃんの目を通してイケメン兄弟の魅力を描くってのがまたいいバランスです。あくまでもイケメン兄弟は「舞台」なんだよな。で、このおばちゃんの笑顔がまたぐっとくるんだけど、「ちはやふる」の原田先生や顧問の先生にしても、描ける年齢層が広いってのはこの漫画家さんの強みだよなーと思ったところでラストの主人公は小学生。

余談ですが、食べ物をテーマにした連作短編てことで「女の子の食卓*1をちょっと思い出した。食べ物の話は好物です。もしジャンル別の本棚作るなら(夢のまた夢ですが)一緒に並べたい。