「世界の合言葉は水」/安堂維子里

世界の合言葉は水―安堂維子里作品集 (リュウコミックス)

世界の合言葉は水―安堂維子里作品集 (リュウコミックス)

「世界の合言葉は森」(読んだことないけど)をもじったタイトルと「鶴田謙二絶賛」の帯にひかれて買いました。
水をテーマにしたSF短編集で、絵柄やお話の切り口に、五十嵐大介さんの「はなしっぱなし」を思い浮かべるような短編集だった。
特に好きだったのは「メルトイズム」。裏表みたいに、不思議と日常を行き来する感じが、女の子の体で表現されていて、特に桜のシーンがとてもきれいだなと思いました。
全体的に、まず先に作者の感覚があって、それをお話の形にしてるような印象。少しわかりづらいように感じるお話も多いけど、その「感覚」を凝縮したような、印象的なコマが各話に入っているのがいいです。
もう少し長い話だったら、どんな作品を描く人なのかとても気になります。