あちこちでおすすめされているのを見て気になっていた作品。やっと1巻を読んだのですが、とても好きな雰囲気のお話でした。「女の子の食卓」や「きのう何食べた?」などの作品が好きな人にはとくにおすすめしたい、食べること漫画でもある。
- 作者: 柳原望
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2010/01/23
- メディア: コミック
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久留里は中学生ながら、スーパーの特売が好きな買い物上手。急な来客に冷蔵庫の中を漁られるシーンで、「明日使うつもりだったナス 週末にシチューを作るつもりでとっておいたニンジンとカボチャ…」なんて涙目になっているのにはちょっと笑ってしまったけれど、自分も1人暮らしをはじめてまず感激したのが、冷蔵庫の中身を全て把握している万能感だったので、なんとなく親近感を覚えました。
1巻で特にぐっときたのは第5話。落ち込んでいた主人公が、晩ご飯を作る段になって、ふと「お弁当に入れるならにんにく入れるのやめようか」と言う、その自分の言葉から、こんな風に思い至るシーン。
1年先、2年先はわからないけれど
少なくとも明日の昼飯は何とかできる
考えて工夫して充実させることができる
ほんの少し未来を作ることができるのなら
その先も そのほんの少し先も
その先も
きっと何かできることはある
第5話「おべんとうの時間軸」
下に書いたこうの史代さんの「平凡倶楽部」を読んでも感じたことだけど、そんな風に、献立を考えるのは、ほんの少しずつ、手の届く範囲で毎日を重ねていくことなんだなと思う。
いま3巻まででているらしいので、続きを読むのがとても楽しみです。