屋根の上の父さん


ゴールデンウィークの前半は部屋の片付けを少しした。「少し」になってしまったのは、脱線しすぎたってことの他にも理由があって、それは私が部屋で掃除をしている間ずっと、窓の外の屋根の上に父さんがいたからです。
なぜ父さんがそんなところにいたかというと、どうやら屋根掃除をしようと思い立ったからのようでした。掃除した後、ペンキを塗るのだとのこと。もともと行動的な人じゃないので動きがぎこちなく、見てるととても不安になります。へっぴり腰なのに、「屋根抜けない?」と聞いたら「母さんじゃあるまいしw」とか言うところが相変わらずだなと思いました。
そんなわけで屋根を洗うためのバケツリレー(屋根の上で待ってる父さんに水入りバケツを運ぶ)をする羽目になり、部屋の掃除はまったくはかどりませんでした。というのは半分言い訳で、残りは久しぶりに『君に届け』を読みだしてしまったせいなんだけど、6巻の龍の「俺もそう思うんだ」がほんとすばらしすぎたので、新刊買うの止めてたけどやっぱり買おうと心に決めたりもしました。

そんなこんなで積んである本の整理をちょっとだけして、近所のブックオフに向かったのがもう19時。ここのブックオフに向かう道は川沿いなので、夕日がはしっこまで見えるのがいい。なーとか思いながら自転車を漕ぐ。連休だけど、店内に人はまばらで、査定はあっという間に終わりました。結局、約40冊と5冊を交換して帰宅。

家に着くと、もう夕食の準備がはじまっていて、今日はじゅうじゅうで焼肉とのことでした。ちなみにじゅうじゅうとは、うちで長年使っていたホットプレートの名前です。今使ってるのはじゅうじゅうかどうかわかんないけど、うちではホットプレートはぜんぶじゅうじゅう。「じゅうじゅう久しぶりだよね」と父さんがウキウキしてるのを見て、そういえば前回帰ってきたときもじゅうじゅうだったことに気づき、これは私がお客さんになったのかしらとか思ったりしました。

焼肉後は、妹の帰宅を待って、弟ともちょっと喋ってから、父さんに送ってもらって帰宅。今さらっと「送ってもらって」とか書きましたけど、そもそも父さんが私のために車を出してくれるなんて今までから考えたら奇跡的なことです。
でも、妹いわく定年後はほんとまるくなってさーとのことだったので「そんじゃ失礼しまーす」と助手席に乗ろうとしたところ、
「隣に人がいると落ち着かないから後ろ座って?」
と言われて、父さんはやっぱり父さんだなあと思ったゴールデンウィークでした。