「にこたま」完結と「ボーダー」/渡辺ペコ

読みながら凹むことの多かった「にこたま」ですが、それだけにとても印象に残った作品で1巻からずっと、新刊を楽しみにしてきた作品でもありました。

にこたま(5) <完> (モーニング KC)

にこたま(5) <完> (モーニング KC)

1巻が出た頃の自分の生活と重ねていた部分とかを思い出したりして、そこから5巻分の今の自分とか、物語とは全然別の感慨を抱いたりもして、でも続けて漫画を読むことの楽しさって、そういうところにあるのだとも思う。
2巻の感想(id:ichinics:20100926:p2)に、「続きがどうなるのか、読むのが怖い気もするけど、渡辺ペコさんならなんとなく、腑に落ちるところまで結末をもっていってくれるような気がしてる」と書いていたけど、ほんとにその通りの完結だったと思います。
個人的には、パフェ食べながらふられたらパフェがトラウマになっちゃうっていって待ってもらうところですごくかなしくなった。そして新作「ボーダー」。今回の主人公は、これから就職活動を始めようかという頃の大学生の男の子。「にこたま」のコーヘーもだけど、渡辺ペコさんはこういう鈍感な男の子を描くのがすごくうまいなーと思いました。
そしてそういう話なのか…!と驚くところもあり、続きがとても楽しみです。