「マンガ大賞」最終選考ノミネート作品
結果は5月上旬発表とのこと。足りないものもある気がするけど、ノミネート作には異論なしです。
あえてこの中で大賞を予想してみる。けど迷うなぁ。
俗っぽく予想
近藤さんもいいけど「これ」じゃなくてもいい気がするし、浦沢さん、井上雄彦さんはもうすでにこの賞を受賞されたことがある。「ともお」は面白いけど、小田扉さんはあえて「ともお」で受賞歴をつくらなくてもいい人な気がする。「のだめ」「テレプシコーラ」「百鬼夜行抄」はとても面白いし良質な作品だけどかなりの巻数がすでに出ているので今さらに思える。「夕凪の街 桜の国」が順当だとも思うけど、文化庁も受賞していて、去年岡崎京子で文化庁と被ったこともあるから、連載再開で勢いのある「ヒストリエ」かな。すごく面白いし。
でも「手塚治虫」と冠してるので『PLUTO(プルートウ)』ってのも手前味噌でいいかもしれない。
「マンガ文化の健全な発展に寄与すること」っていうこの賞の目的に沿って考えてみる
メッセージとして発信すること自体に意義のある作品として考えると、群を抜いているのが『夕凪の街 桜の国』と『リアル』だと思う。漫画という表現手段を使うことで、わだかまりなく、普段考えずにいることを考えさせてくれる。また『PLUTO(プルートウ)』は過去の名作リミックスを高いクオリティで生み出すと言う斬新なこころみだと思う。COMIC CUEの第2号の特集「カバーバージョン」を思いだした。夢の企画が実現! という感激がある。
でも個人的に上記の作品の中で一番を選ぶならやっぱり「ヒストリエ」。岩明均さんの作品はいつも正論とか常識とかではなく、こわいなと思うところも含めて本当に人間て面白いなと思わせてくれる。