エターナル・サンシャイン

ichinics2005-05-04

良い映画でした。見て良かった。
"さよなら”の代わりに記憶を消した というキャッチコピーから、いろいろ想像してたりもしたんだけど、その予想を裏切るでもなく、予想通りというわけでもなく、なんかもう良かったです。
物語は、ある特定の人物や出来事に関する記憶を消すことが出来る、という設定のうえに成りたっているんだけど、消されていく人間の記憶が、夢を見ている時みたいな繋がり方で描かれていく過程では、なんか自分の頭の中をみてるみたいな不思議な感覚になった。目が覚める時に、それまで見てた夢が掻き消えて行くときの寂しさに近いかも。水面に広がっている嫌なことの奥からぽっこり良いことが浮かんできた時の泣きそうな感じとか、そうだ、こういうことはぜんぶ繋がってて、だから忘れたくないんだよなと思った。
忘れてしまうこと、忘れられてしまうことへの焦燥や切なさや恐怖を、センチメンタルに走るんではなく、人間らしい自分勝手な部分も含めて描いているとこに好感が持てました。
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新宿にて。前に間違えて違う映画を見に行ってしまったのの最チャレンジ。今日もチケット買う時にタイトル間違えてしまった。
余談ですが、この映画の記憶にまつわるイメージは三宅乱丈さんの『ペット』に近い雰囲気があった。あと物語的には村上春樹さんの短編『四月のある晴れた朝に100%の 女の子に出会うことについて』 を思いだした。