それが誰のことばか

数日前に、音楽におけるセンス競争、にまつわる話を幾つか読んで、個人的な思いとしては以前に書いた

そんなのは結局その音楽の本質にはなんら関係のないことだと思う。だって、「それ」を知ってても知らなくても、感覚で受け取ることが出来るのが音楽の良いとこだと思うから。
id:ichinics:20050624

というところからほとんど変化していないのだけど、ただ、ちょっと最近「えー」と思ったことがあって、その理由が見つかったような気がしたので書きたくなったので書く。

それはこの前、ほぼ初対面の人と話をしてちょうど音楽に話題が移ったときのことで、なんでかは忘れたけど、最近聴いてるのは何? とかそんなことを訊かれ、私はたまたまtheピーズを挙げた。そしたら、まあありがちだけどビーズと勘違いされて、とにかく、その人がビーズが好きだという話に移行したんだった。それはいい。でも私はあんまビーズをしらなくてGSの主題歌とかそんくらいのイメージしかないので(すみません)、でもなんかいわなきゃと思って「じゃあガンズも好きなんですか」と訊いた。それはつまりビーズのひとたちはガンズに影響うけてるらしい、という刷り込みがあったからで、実際私がインタビューとかでそう発言してるのを読んだことはないけど、その関連性はある程度の共通認識だろう、とは思う。でもね、それで「知ってるけど聴いたことないね」「好きなバンドの好きなものとか、気になりませんか?」「あーそういうのはマニアだけでしょ、俺はそういうんじゃないから」みたいな展開になって、ちょっとカチンときたんだった。あと「小説とか読んでも役にたたない」とも言われたんだそのひとに。えー。だったらセンス競争とか言ってる方がよっぽど和解の可能性があるような気すらしてしまう。

私は、何かを話す時に、その人個人の意見ではない断言とか「それは○○だから」とか「説明はいらない(できない、じゃなくて)」とか「意味ない(興味がない、じゃなくて)」とか、そういうのが苦手なのだけど、例えば、興味がないものについて、興味がないだけであるということを認めない/気付かない人と話すのはちょっとこわい。そして、自分の中にそういう可能性があるんじゃないかってことも。
これは例えば音楽とかそういう趣味の範囲の話だけじゃなくて、例えば「ドイツといえばビールが有名」というイメージから「ドイツ人はビールばかり飲んでいるものだ」と決めつけて話すのと同じようなことだと思う。
それが自分の言葉なのかどうか、とか、そういうことをなるべく考えていたい。
けど、そういうとこに突っ込みたがる性格はなおしたい、と思っていたりもする。むじゅん。
* * *
ところで、誰かの文章を読んで思ったことを書こう、とするときにちょっと迷うのが、結局全然関係のない話になっちゃったりとかした時で、そういう時に、この文章を読んで考えました、というのは書いておくべきなのかべきじゃないのか…ってことだったりするのだけど、今日は特に関係なくなってしまった。でも個人的な覚え書きとしてリンクさせていただくと、こちら(http://d.hatena.ne.jp/./wtnbt/20060305)とそのリンク先を読んだのがきっかけです。