「この恋は実らない」/武富智

この恋は実らない 1 (ヤングジャンプコミックス)

この恋は実らない 1 (ヤングジャンプコミックス)

武富智さんの漫画は、ずーっとまえに短編集読んだことあるだけなんだけど、新刊ででてたこれがちょっと気になったので、読んでみました。
主人公はモテ男、ヒカル。二十歳にして抱いた女は数知れず、だけど彼女いない暦二十年。そんな彼がはじめて好きになった人は、純真無垢なお嬢様、百合子。
どう…なんだろうなぁ。「HはH、恋は恋だろ?」という主人公が、この女の子を好きになってそして、というその先にはとても興味がある。し、ちょっと感想をみてまわるとその先が面白い漫画みたいなんだけど、百合子以外の女の子の描かれ方が、どうにもひっかかるっていうか、百合子よりファンタジーに思えてしかたない。
でもこういう話は、男女逆のパターンでも「男遊びばかりしてた子がはじめて好きになったひとは、クラスでも目立たない、でも優しい男の子で…みたいのがあると思うんだけど(完全にイメージ)、そういう場合に出てくる「その他の男性」のパターンがぜんぶ「下心のひと」である感じか、と思うとしっくりくる。

女のコはファンタジーが好きだね

というヒカルの台詞は、面白い。それを意図的にやるから、ヒカルはモテなんだなーとか思う。そして、それはきっと男女に関わらずで、だから全編、男女総入れ替えしてもほぼ印象がかわらないだろうなと思う漫画だった。