- 作者: 奥浩哉
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2007/07/19
- メディア: コミック
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そんな都合のいい話があるかーって思うところはどうしてもあるし、だから、ひきこもりの主人公が、成長していく物語として説得力があるかはわからないけれど、なんというか、あと一歩を踏み出す勇気みたいなところを、支えたはるかの存在はやはり母親としてのものだったのだと思う。
ただ、その「母性」をここまで理想化して描かれると、いちおう女である自分には納得できない部分ものこった。それはたぶん、はるかに感情移入できないという点で、それはやはりはるかの内面があまり描かれないことが理由だと思った。たとえば「HEN」を読んでいて、吉田ちずるに感情移入できたのに山田あずみには距離を感じるのもおんなじ理由なんじゃないかなあ、とか思う。