- 作者: 岸本佐知子
- 出版社/メーカー: 白水社
- 発売日: 2006/05
- メディア: 新書
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自分と同じ沿線で暮らしていたことがあるからか、満員電車の描写など、苦笑しながら頷いてしまうものだし、七夕の短冊についてやら、スキップへのこだわりやら、気になることを考え続けたり、というその思考回路には、勝手ながら近しいものを感じてしまう。しかし、たとえば「さかさかみなり」など、幼いころにみたきおくを描写する、その筆致に感服させられるたび、油断してはならない、と思う。
あっという間に読み終えてしまった。そしてたくさんのことを思い出した。
それから、後半、ニコルソン・ベイカーの作品を訳していることについて書かれてあるのをよんで「中二階」を読みたくなった。