水溜り、靴、携帯

雨上がりに晴れ上がった道で、お母さんに手を引かれた女の子が水溜りをジャンプするその赤い長靴が、きれいに水溜りに映るのを見た。
自転車に乗っていると、目に映る瞬間はあっという間で、きれいだな、とか、夏っぽい、とか、写真撮りたいとか思うころには通り過ぎてしまってることが多い。iphoneの文字入力が考えるスピードにまだ追いつけなくてもどかしいみたいに、目と思うスピードがずれる、その感じは少し面白くて、交差点にたどり着く頃までまだ、その赤を引きずっているのに、振り向いてももうあの親子の姿はない。

最近、道を歩いていて人の足元ばかり見てしまうのは、ずっと欲しいって言い続けてた靴を、こないだのボーナスで買うつもりだったのにすっかり忘れて別のを衝動買いしてしまったからで、でも欲しいと思ったときにたまたま見つけたこれはこれで、たぶん気に入ってる。その感じは、ファミレスでステーキ注文して「鉄板お熱くなっておりますので…」と言われるだけですごく幸せな気分になるのと似てる、かもしれない。

前の携帯に機種変更した際に、データの移行ができなかったせいで連絡先のわからなくなってしまった人に用があり、久しぶりに前の前の携帯を数年ぶりに充電した。データが無事だったことに安心しつつ、数年前の着信履歴やメールを見て、なんだか時間がとまってるみたいだなと思う。
でも、しばらく操作していると、唐突にくーまんからメールが届き、そこには「おひさしぶりでふ」って書いてあって、なんだかやっと、時間がつながったような気分になった。

ちなみにこれはこの日(id:ichinics:20070430:p3)に折れた携帯。