- 作者: 売野機子
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2010/03/26
- メディア: コミック
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でも、実際に読んでみても、古いというのとは違うんだけど、ちょっと懐かしさを感じるような「少女漫画」だなと思った。それも70年代くらいからごく最近までが入りまじっているようで独特。
例えば、コミティアで発表されたとかいてある「晴田の犯行」に、ジッタリンジンがでてきたりするとことかが(まあこれは作品中で時間経過があるからかな)、すこし古く感じさせる気もするんだけど、作品中の小道具は必ずしも現在にあわせる必要はないんだよなーということを思ったりもしました。
私がこの作品集でいちばん気に入ったのも、この「晴田の犯行」で、特に
いつか、人生の本番が来ると信じていた
という書き出しがとても好き。長い片思いを終わらせるまでのお話で、エピソードは少ないのだけど、ピアスを買った日とその後のやりとりがとても切なかった。
それから自殺したミュージシャンが、自分のファンの女の子と最後に話す「日曜日に自殺」は、なんだか大島弓子ぽいなと思いました。
…あたし、ビデオテープ標準で録ったよ
てひと言にぐっときた。と同時に、こういうとこもやっぱり、少し昔の漫画を読んでるみたいなんだよなと思ったりしました。HDじゃ味気ないもんね。