「機械仕掛けの愛」1,2巻/業田良家

機械仕掛けの愛 1 (ビッグ コミックス)

機械仕掛けの愛 1 (ビッグ コミックス)

ロボットを主人公にした短編連作作品で、「ゴーダ哲学堂」シリーズに近い印象を受けました。
業田良家さんの漫画には「自己犠牲」のキャラクターがよく出てくるように思うんだけど、このシリーズではそれが概ね各話の主人公ロボットの役割になっていて、1話ずつはとってもいい話なんだけどそれが1冊に凝縮されてると、だんだん逆のもの摂取してバランス取りたい気持ちになるなと思いました。
心はあるけど、善意もしくは人間に従うしかないならそれはやっぱりプログラムされた感情なのかなーとか、人間を愚かに見せる鏡のような存在として扱っているのかなーとか感じてしまうところもありました。
とはいえ1本1本はすごくいい話で読みごたえがあるので、自分の心の狭さに気づく鏡のような作品でもあるのかなと思います。
1巻のICチップにメモリーを仕込んで拡散する「リックの思い出」が特に好きです。
機械仕掛けの愛 2 (ビッグコミックス)

機械仕掛けの愛 2 (ビッグコミックス)