切り取り線

しなくてもいいことを、したくもないのにすることをやめれば、それは快適に過ごせてよいのだけど、気に入ったところで動かずにいると、いつの間にか身の回りに切り取り線ができて、あらためて切り取らないとうまく動けないような気持ちになる。考える前に足を伸ばすその瞬間の、体から影の剥がれるあの感じがこいしくて、たまには気が向かないことをしてみるのも、思わぬ発見があっていいものだし、などと考える。
水に落とした角砂糖も、すくいあげるよりは溶かしてしまう方が早い。がっかりするよりも砂糖水がおいしく飲めたらいいよねとかそういうこと。