国語テストと著作権

国語テスト、消える長文 著作権理由で訴訟も
http://www.asahi.com/life/update/0925/003.html

というニュースを読んだ。
株式会社・日本ビジュアル著作権協会(JVCA)に著作権の管理を委託している児童文学者らの作品(05年の小学校国語教科書に載っている全作品のうち約2割が同会員のものらしい)の作者と多くの教材出版社と明治図書以外の教材出版社の間で作品利用に関する合意が得られていないから、らしい。
この話の問題点はたぶん

日図協は従来、加盟する教材出版各社から負担金を集め、教科書会社側の団体に「使用料」(04年度は1億8900万円)として支払ってきたが、著作権者の手元に渡ることはなかった。
(中略)
日図協は、教育分野で作家ら約2800人の著作権を管理している日本文芸家協会とはテストへの掲載に関して合意している。文芸家協会とJVCAとでは、著作権料の計算方法がかなり違うため、1ページの半分ほどを占める長文なら、後者だと3倍程度になる。

ここにあるんだろうなと思います。
まあ普通に考えれば、営利目的のものに使用する際は著作権が発生するはずなんだけど、作家が登録している著作権管理の団体によって、使用料がかわってきてしまうのであったら、安い方(日本文芸家協会)だけを使おうとするのも仕方ないような気もする。ただ、そのことによって、入試問題集などに掲載されない長文が出るのは不便だし、このことが原因で、教科書などに掲載される作品が偏ってしまうのももったいない。私自身、子どもの頃に教科書で出会う作品にはいろいろ思い出もあるし。
詳しいことはわからないけど、テストや教科書に使用する際の統一著作権法を作るのが一番良いのではないかと思う。
ただ、教材出版社が日図協に対して払っている負担金というのが一体どこに流れているのかが疑問。