土曜日
地元にいた頃よく近所のファミレスで集まっていた友だちと温泉に行った。当時のことはこの日記にも何度か書いたことがあるはずだけど、今となってはどんな風に、どんな目的で夜な夜なファミレスに集っていたのかよく思い出せない。
でも、車で拾ってもらって、合流して、お昼なに食べようか、わたし肉まん食べちゃったよ、えー集まってから食べようっていってたじゃん、いやでも食べれるし、なんて話をしながら「久しぶり」の言葉もなく3人車にいる感じはあまりにも普通で、まるでつい一週間前にもこうしていたかのようだった。
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山にかこまれた温泉地は、ちょうど紅葉がはじまったばかりという雰囲気だった。ところで紅葉狩りって何するんだろうね、とか、くだらない話をしつつ露天風呂に入り(適温! という表現がぴったりのいい温泉だった)、私が真っ先にのぼせるのはいつもどおり。風呂上りにアンバサを買って、メローイエローとマウンテンデューの話がでたのは、まるで脳の一部を共有しているかのようでおかしかった。
今回は、あるはっきりとした目的があって集まっていて、それはうっすらと私たちのまわりを覆っていたけれど、特にそれに触れることもなく、日は暮れてしまった。
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「どうする? 時間ある?」ときくと、最後にファミレス行きたいな、と彼女は言った。
だよね、せっかくだしね、と私たちは遠くの町の、初めてのファミレスに入った。ドリンクバーとビールで乾杯する。窓の外の灯りに1日が終わっていくのを感じながら、なんとなく携帯で2人の写真をとったりする。1,2、3枚目で2人とも笑った。
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別れたのは9時頃。
結局集まった目的の話題には触れなかったのだけど、きっと彼女は自分で決めるだろうし、どんな選択をしようと私たちが彼女の味方なのは、いつもどおりだしねと思う。
眠る前、さっきの写真だけをメールする。返事はいつとられたのかわからない、私が大笑いしている写真だった。