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 ZAZEN BOYS@渋谷AX 2012/12/19

9月に発売された4年ぶりのニューアルバム、「すとーりーず」をひっさげたツアーMATSURI SESSIONに行ってきました。
ザゼンのライブを見に行くのも2008年以来の4年ぶりだった。でもチューニングの音を聞いた瞬間に一気に時差がなくなって、改めて、私の生活に足りなかったのはこれだよこれ! と思ったりしました。
相変わらず近い4人の距離と、そこから呼吸をあわせて音を演奏するその様子を目と耳を全開にして乗っかる楽しさったらない。4本の音の帯が固まって散開し、また束になることで描かれる、その模様がライブだなと思う。
演奏されたのは「すとーりーず」から全曲(たぶん)と、「HIMITSU GIRL'S TOP SECRET」や「RIFF MAN」「You make me feel so bad」「COLD BEAT」などなど、すべてのアルバムから2、3曲ずつだったと思います。最初は覚えてたけど、途中から覚えきれなくなってしまうくらい、演奏し続けて2時間半みっちりでした。
ライブがはじまってまず感じたのは、4年前のライブにあった、ある種のラフさが薄れ、すごく丁寧に練り上げられた部分が目立つということでした。
ザゼンのライブはCD通りに演奏するっていうことはほとんどなくて、向井さんの即興にバンド全員で食らいついていく試合のような魅力があった。それはもともとものすごくテクニックのあるバンドだからできる演奏なのだと思うけど、今回のライブはむしろ練習に練習を重ねたうえで披露される舞台のようだった。即興はむしろ増えているくらいなのに、なんか4人で束になって音に挑んでいる感じだった。

「サイボーグのオバケ」など一部の曲を除いて、新譜からの曲は丁寧に、そして過去のアルバム曲は新たなアレンジで披露されていたと思います。「天狗」などはこれまでのライブからするとちょっと意外なくらいの抑制がきいた演奏だったし、かと思えば「サイボーグのオバケ」はまるでお祭り。ザゼンのライブを見たことがある人なら必ず見たことがあるだろう、例えば「COLD BEAT」中盤の向井さんの無茶ぶりのような、どのタイミングで入るかわからない緊張感のループはザゼンのライブの特徴でもあると思うんだけど、それが今回は途中で小話まで入って散々脱線した末に帰還するという場面が多々あり、その緊張感からの開放の気持ちよさがほんとたまらなくって、笑ったり歓声あげたり鳥肌たったり忙しかった。
笑ったのはブレイクでのOL小話と、チャルメラ、アンコールでのチェリー(YUI)。ライブで大笑いするっていうのもなかなかない。

正直なところ、あんなに夢中だったザゼンのライブを見ても気持ちが動かなかったらそれは自分の中の何かがこの4年で死んだということだろうなと思ったりもしていました。でもちゃんと生き返った感じがしたのも嬉しかった。
特に印象に残ったのは「破壊音の朝」。この曲は最近のザゼンには珍しくすごくナンバーガールっぽい音で、でもその上にちゃんとザゼンの今もあって、あそこからここまでが地続きにあるんだという歴史を感じる1曲でした。

それは10年前の それは100年前の 10000年前の おれたち

とにかくすぐまたライブ行きたい!