- 作者: 上遠野浩平,緒方剛志
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 1999/06
- メディア: 文庫
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それでこの前、ライトノベルというものが何だかわからない、みたいなことを書いたのですけど、これを読んでからいろいろ見てみたところ、どうやらジュブナイルとほぼ同意なんだなと思いました。その内容はともかく会話文と状況解説のような文章で進むところが、少し脚本のようにも感じられて、慣れるまでは戸惑ったけれど、読み進めればあっという間。
第一巻ではやっぱり最終話「ハートブレイカー」が面白かった。でもそれはその一つ前に「君と星空を」という伏線があるからこそなのかなとも思う。群像もののぐっとくるところは、こんな風に、一人の人物(この場合紙木城さん)がいろんな側面から描かれることで立体的になることかなと思います。
でも新刻敬はあんな見せ場がある役なのに、唯一イラストと文章の雰囲気が噛み合なかったような気がしないでもない。
だからぼくは夢の中で「あー、キライだったアイツとももうちょっと仲良くなりたかったな」とか教室のすみで考え続けてはいるのだ。今でも。p283
というあとがきのまとめが、この本の雰囲気をよくあらわしてるような気がする。
あ、あとジョジョと同じくプログレ周辺の言葉がちらほらある感じはわりと好みです。二巻へ続く。