AURA 〜魔竜院光牙最後の闘い〜 /田中ロミオ

AURA ~魔竜院光牙最後の闘い~ (ガガガ文庫)

AURA ~魔竜院光牙最後の闘い~ (ガガガ文庫)

読んだ。面白かった。
妄想はやめて、空気読解者(エア・リーダー)となり、高校デビューを果たしたはずの主人公が「魔女」に目を付けられて…という学園ラブコメディ。
主人公のエアリーダーっぷりには、自分の学生時代を思い出して多少どんよりした気分になるものの、自分にとって「学校」はずいぶん遠くなってしまったなぁということのほうがずっとどんよりした気分にさせた。
でも面白かった。解決の付け方もすがすがしく思えた。
ここで描かれてる妄想戦士のような過去は私にはないけれど、でもまあ小学生の頃は忍者になれるような気がしたし、未だにロボに乗りたいとか思ったりするし、常々はばたき市に移住したいと思ってる。思うくらいはいいじゃんとも思う。妄想と現実の境目をどこにつけるかってのはいろいろ難儀なものですが、妄想に邁進できる力ってのにもなんとなく憧れたりもします。というのは楽観的すぎるのかもしれないけど。
ただ、良子の描かれ方、存在感は、最後の最後まで向こう側を信じさせてくれるものだったし、だからこそ魔竜院光牙最後の闘いは感動的だったなと思う。
主人公視点で読むのと、良子視点で読むのとで、またかなり印象が違いそうなのも面白かったです。