クィア・アイを見た日記

 以前おすすめしてもらってから気になっていた『クィア・アイ』を見始めたたところ、まんまとはまってしまい、10日くらいでシーズン1,2全部みてしまいました。めちゃくちゃ面白かった…。
クィア・アイ』は、依頼人に推薦された「ターゲット」を変身させる、という、いわゆるビフォーアフター番組です。オリジナルは2003年から2007年に放送されていたということですが、私が見たのはNetflixで配信されているそのリブート版。「変身」を請け負うファブ5(ファビュラス5)のメンバーも新たにオーディションで選ばれたらしく、この5人が本当にミラクル素敵なのがはまってしまった最大の理由だと思う。

ファビュラス5

  • カラモ(カルチャー担当)

ターゲットとなる人物から丁寧に話を聞き親身になってアドバイスをしていく様子がとても紳士的。自らをさらけ出しながら相手に寄り添う人なのですが、同時に彼の姿は常に自信に満ち溢れているので憧れてしまいます…。家がめちゃくちゃ片付いてそう。

  • タン(ファッション担当)

この番組に出るまで身の回りにゲイの友人がいなかったらしく(オーディションを受けたのもゲイの友人が欲しかったからとのこと)、ゲイカルチャーに疎い、という話をたびたびしている。物腰が柔らかく、相手のことを親身に考えてファッションを選んで行く姿勢がとても素敵でした。

  • ジョナサン(グルーミング担当)

グルーミングというのは美容ってことみたいですね。ヘアカットやスキンケアの仕方についてアドバイスをする人。5人の中で一番テンションがたかく常にハッピーな空気を撒き散らしているムードメーカー。優しい。

  • ボビー(デザイン担当)

主にインテリアを担当しているんですがインテリアというかリフォームの域に達している案件がほとんどで、間違いなく一番働いている。1人劇的ビフォーアフター。自分の過去の例を語りつつ、率直な意見を述べる姿が印象的な人。

  • アントニ(料理担当)

笑顔がキュート。5人の中では比較的自分の話をしない末っ子というイメージだけど、人の話を丁寧に聞く姿は印象的。料理もレシピを教えるというよりは「料理に興味を持ってほしい」というスタンスなのが素敵だなと思います。料理前に肩にふきんをかけるの便利そうで真似してみたい。

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皆ファッションもかわいくて最高〜

ビフォーアフターの先にあるもの

クィアアイ』は彼らファブ5が依頼を受けて、ターゲットとなる人に会いにいき、ターゲットが求めていることを聞き出し「新しい自分」になるための手助けをするという番組。なのでビフォーアフターの楽しさはもちろんあるんだけど、それだけじゃなくて、ファブ5とターゲットの人生を垣間見るような番組だったりもする。
なによりターゲットに初めて会う瞬間の5人がいつもいいんですよね…。ハグをして距離を縮め、相手の悪いところを指摘しつつ必ず良いところも言いそえる。「僕なんか…」みたいなことをいうと即座に「あなたのこういうところはゴージャスだしセクシー!」って声をかける。あと改善してきたことがあったらすぐ「目を見て喋れるようになったね」「笑顔が見れて嬉しいよ」って褒める。
そういう時、ターゲットの人がとてもいい顔をするので、相手を声に出して褒めることってすごい大事だな〜って思ったりしました。

この番組を通して特に強く感じるメッセージは、多様性を認め合うことは、すべての人にとって寛容な世界をつくっていく、ということだと思う。
例えば「結婚してる?」「してるよ」なんていう会話の後に「君は夫?妻?」ってきかれて「それは性差別的な質問だね」「どちらでもいいじゃないか」って返すのとかすごくスマートだと思いました。たぶんこの回のターゲットの人は「ゲイも結婚できるというのは知ってるぞ」という感じで聞いたんだと思う。けれどそこでつい「役割」を他者に押し付けてしまったりする。こういうのって指摘されずに気づくの難しいし、そのあたりファブ5の面々の指摘の仕方はすごく優しくて良いなと思いました。
ターゲットとなる人だけじゃなく、この番組を見ている人だって何らかの意味でマイノリティな部分はもっている。お互いを尊重しつつ、他人にも自分にも誠実に接するということで世界がちょっとずつ良くなっていく様子を伝えるような番組で本当にすてきだな〜!と思いました。

最高に楽しかったしファビュラス5との別れが寂しすぎるのでぜひぜひシーズン3をお願いします!


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