FACTORY LIVE 0311

フジテレビの番組「FACTORY」の収録ライブに当たったので行ってきた。スタジオはわりと近所なので気軽です。地上波での放送は3/22 25:43 - 26:43。

ZAZEN BOYS

4月のAXまで見れないのかーと思っていたところだったので、嬉しかった。やったのは全部で8曲。なにをやったかは放送のネタばれになるのかなぁ。まあ番組見たときに改めて書くとして、とにかく今日もザゼンは冴えわたっていた。
向井秀徳という人は観客に寛容だと思う。彼の矛先は常に自らに向かっていて、音を誤読されることを怖がらない/怖がっていないように、見える。
だからこそ、私は安心して、彼等の音に踊らされることができる。集中している。まるで泳いでいる最中のように、音と歌を聞く、というそれだけのことに集中しきっている。たまに向井さんのカメラ目線を発見して、何かこそばゆいように思ったり、カシオメンの踊りを見て笑ったりもするけれど、常に体は音と言葉にしびれている。
一曲だけ触れときたいのが「COLD BEAT」で、これがまた新アレンジになっていました。カシオメンのリフ、あれは何だったかな。たぶんZEP。放送が楽しみだ。

桝本航太

「お前らおれのことしらねぇだろう!」と出てくるなり一喝されたんだけど、ほんとにしらなかった。フロム尾道となってたのでたぶん広島の人なのだと思う。
うまく説明できないんだけど、轟音ギター、ハウリングしまくり、シンセ、歌、ピアノ、踊り(アクション)、などを一人でこなす、というか走り回ってこなせてなかったりもする。シールド抜けまくり。でもその必死さが彼のロックなのかなと思った。音は「おっ」と思うとこも多かったのだけど、わりとすぐやめちゃうのね。とっかかりを与えないというか、つねに彼の気分で変化してくような感じ。に、翻弄されつつ「一人一人にだよ!皆で楽しく騒ぎたいやつはでてけ!ロックってそういうもんだろ?」という言葉の切実さにうたれたりして、ちゃんと見てるからな!と言いたい気分になった。なんだそれ、と思われるかもしれませんが、そういうライブだと感じました。生き様。ソーキュート、とか言いたいです。

miscorner/c+llooqtortion

フロム旭川なので北海道の方なのだと思います。スタンディングドラムとドラムとエレクトロニカ。中断なしで30分くらいぶっとうしの演奏だったと思う。そもそもドラム好きだし、音の厚みもアダム・ピアースを彷佛とさせるとこがあって、かなり好みの音だったのですが、惜しいのが時折音が途切れることだった。二人の呼吸があってしまって、息を吸うところが重なってしまう、それがブレイクになるならいいけど、ブレイクではなくて音が躊躇ったように感じられてしまった。
もう少しアクセントとしてのブレイクを入れてくとよりドラマチックで好みなんだけどなとも思う。でも期待大です。かなり。

eastern youth

トリはイースタンユース。今回のメンツはザゼン以外はイースタンの人のセレクションらしいです。eastern youthは『雲射抜ケ声』『旅路ニ季節ガ燃エ落チル』『孤立無援の花』くらいしか聞いたことがなく、ライブを見るのもはじめてだったのだけど。
まず題名とあらすじのような語りが最初にあって、轟音ギター、という展開の曲が続いて、そのイントロではすべてその切実さにぐっとくるのに、音の洪水に飲み込まれると、声が全然聞こえなくなっていた。そしてギター、も、そのエフェクトは固定なのだろうか? その言葉とは裏腹に、音には ぶれ や ゆらぎ がないように感じた。全ての楽曲で、ギターの音は常に鳴り響いているのだけど、その蛇口が開きっぱなしのように感じて、なにか寂しい。手をかける部分がないから思い出せるメロディがない。覚えているのは、ただその最初にあった言葉の輝きばかりだ。
録音されたCDを聞いていれば、手をかける場所があったのだろうか?