ロビン西さんの作品は「マインド・ゲーム」しか読んだことがなくて、それも4℃のアニメ版「マインド・ゲーム」がきっかけだったので、印象がごっちゃになっていたのだけど、この短編集を読んであらためて、すごい…!と興奮してしまった。
ただ、奥付を見ると、1990年から2007年まで、かなりばらつきのある作品群なので、もしかしてものすごく寡作なひとなんではないか…と今さら気付いてがっくりしています。もっと読みたいこの気持ちをどうすればいいのか…!
- 作者: ロビン西
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2008/04/02
- メディア: コミック
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表題作にもなっている中編「ソウル・フラワー・トレイン」は、大阪の大学に通っている娘に会いにいくお父さんが、電車の中で意気投合したおっさんに大阪案内してもらうお話、なのだけど。その大阪観光のくだりがすごくたのしくって、読んでるこっちまで浮かれてしまうようだった。わたしもおっさんと大阪観光したい。そんで通天閣から夕日みたい。
ほかの短編を読んでも思ったけれど、この人の作品はどれも、とても気持ちの良い終わり方をする。切ないこともたくさんあるけれど、いつもなにかを信じるような気持ちが残されていてうれしくなる。登場人物たちの表情が豊かなのもすごくいい。ガッツポーズしたいくらいいい。