国民総自衛隊時代(という設定の夢)

大学を卒業すると同時に、自衛隊へ入隊することが「当たり前」という設定の夢。先日、小学校の時のサイン帳なんて見ていたせいか、出てきたのはみんな小学校時代の同級生だったが、設定は大学卒業時になっている。

薄暗い会議室のような場所に、卒業生みんなで集まっている。スクリーンに映し出される「入隊の心得」を鑑賞した後に、配属先が発表されることになっているのだが、みんな配属先のことが気になって、「心得」の間もずっとそわそわしている。
「心得」に映し出されているような近代的な設備の整った隊は都市部だけで、離島にある勤務地などでは、本当に戦争に行かされるとか、隊員が一桁しかいないとか、戸籍が消されるとか、いろんな噂が飛び交っていたのだ。だからこそ、それぞれ自分の希望する勤務地にいくために学生時代も勉学に励んできた(とされている)のだった。
クラス一番の成績だったAさん(本当に久しぶりに顔を思い出した。色が黒くて、美しく頭の良い少女だったAさん。今見るとララァに似ている)は、本部に勤務が決まる。振り返って見ると、すでにウルトラ警備隊のような制服を着ている。
私の隣に座っていたKくん(小学生の頃、ほんとに隣の席だった男の子。パソコンに詳しくて、かわいくてひょうきんな子だった。)は、高田馬場に決まる。「馬場にもあるんだ?」と私が聞くと、そこはシステム開発部なのだとのこと。Kくんらしいなと思う。
野球が得意だったYくんは広島。(広島からの転校生だったからだと思う)振り返って「久しぶり」と手を振る。(同じ大学だったはずなのに?)
どんどん勤務地が発表されていって、最後には全ての名前と勤務地の一覧がスクリーンに表示される。日本列島の形にそって、人名が並べられていく。
沖ノ鳥島」に誰かが決まった。「え、沖ノ鳥島に基地ってあるの? そんな面積あるんだっけ?」と私が小声でKくんに尋ねると、まあ要するに海上自衛隊のようなもので、基地自体はそこにはないんだよ、と教えてくれる。Kくんがメモ帳に書いてみせてくれた島の地図を見て、これはまるでカーリングのあれ(玉というかボールというか)じゃないか、と思う。
「私」がどこに行くことになったのかはよくわからなかった。とりあえず日本じゃないみたいだった。薄暗いままの部屋から、明るい室外に出ていく皆の背中を見送りながら、スクリーンのスイッチを切る。そして今回の卒業生は、誰一人として同じ勤務地に行く生徒がいなかったんだということに気付く。
「私」はあのカーリングの玉みたいな島が破壊されることを知っているみたいだった。そして、そこに行くことが決まったのが、自分の知り合いじゃなくてよかったと思っている。でも、ほんとにそれでいいんだろうか。いつかは広島や馬場だってあぶないかもしれない。本部に行くAさんはこのことを知っているんだろうか。

というもやもやしたところで目が覚める。なんだかなぁ。