変人偏屈列伝

変人偏屈列伝 (愛蔵版コミックス)

変人偏屈列伝 (愛蔵版コミックス)

妹が購入後、読もうと思ってずっと枕元に眠っていたもの。
天才(と言い切る)荒木飛呂彦が描く、愛すべき変人偏屈達のたどる数奇な運命の伝記。
巻頭の作者挨拶にあったように「希望と安心を与えてくれる」かどうかはわかりませんが、とにかく面白かった。題材としては割と有名な「変人偏屈」達が多いですが、やはり荒木節で描かれると言うことに意味があります。
作画の半分以上は、荒木さんの元アシスタントだったという鬼窪浩久さんが担当していますが、プロットなどは荒木さんが担当しているそうです。私の印象では、鬼窪さんパートは「伝記」、荒木さんパートは「荒木ワールド」といった感じで温度差はありますが、違和感はありませんでした。
荒木ワールドだと感じたところは、例えば「ウィンチェスター・ミステリー・ハウス」の冒頭、手形の染みのシーンとか、スタンドの攻撃みたいなのがたくさん出てくるところです。
妄想と狂気と現実の境目を押し広げるようなその描写力にいつもながら感動。いつかウィンチェスター・ミステリー・ハウスに行ってみたいです。

ともかく荒木飛呂彦ファンとしては、ジョジョ以外の作品に触れられる機会は貴重ですし、装幀も豪華で嬉しい一冊です。このシリーズや、「死刑執行中脱獄進行中」のような短編や番外編をもっとやって欲しい、けどSBRの続きも書いて欲しいしな〜。いつになったら連載再会されるのでしょうか。あと第一部がアニメ化って詳細どんななんでしょうか。劇場用かー。見るけど。

集英社スティール・ボール・ランのページもかっこいい
http://annex.s-manga.net/sbr/