- アーティスト: キセル,辻村豪文
- 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
- 発売日: 2005/05/21
- メディア: CD
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「近未来」にも参加していた益子樹さんプロデュースの前作「窓に地球」は新境地開拓という印象もありながら、自分たちの色を滲ませない傑作アルバムだったけれど、セルフプロデュースで製作された今回のアルバムでは、これまでやってきたことがぜんぶ生かされているのを感じる。
「旅」というタイトルのとおり、どこかへいく曲が中心なんだけど、音楽そのものが、心地のよい乗り物のようで、はらまさこさんが描いたジャケットの雰囲気もぴったり。
キセルはほんとに特別なミュージシャンで、私はこんな風に音で話す人たちを他に知らない。楽しそうで、気持ち良くて、飄々としていて、懐かしい。いろんな言葉を思い付いても、それだけじゃうまく言えない、なんだかとても素敵なものがあって、その音楽を聴いていると、彼らの見ている世界を、ちょっとづつおすそわけしてもらっているような気分になる。
特にお気に入りは、昨年のライブでもやってくれた「ハネムーン」、それから、夏の昼下がりを思わせる様な「サマタイム」、夕暮れは「タワー」かな。
と、こうして曲をあげてはみるけれど、やっぱりアルバムを通して聴きたくなります。今年の夏は「夏が来る」からはじまる時間をたくさん過ごすと思う。
私はキセルの音楽がとても好きです。