シュガーな俺/平山瑞穂

シュガーな俺

シュガーな俺

平山瑞穂さんの本を読むのは「ラスマンチャス通信」以来。「黒いシミ通信」時代に新作情報など見ていたのに、なんだか機会を逸してしまい、やっと手に取ったのがこの「シュガーな俺」でした。
この作品は平山さん自身の体験に基づいて書かれた「糖尿病小説」。電子書籍@niftyで連載されてたものです。
正直なところ、「ラスマンチャス通信」のイメージとはずいぶん違ったので、最初はめんくらいました。けど、読んでいるといつのまにか食事に気をつけていたり、無性にお酒が飲みたくなったりして、この切実なリアリティは、やはり体験に基づいているからこそなのだろうな、と思う。その文体にも、誰かの日記を(平山さんのブログというわけではなく)読んでいるような、手触りがあって、それはもしかしたら横書きの媒体で連載されたからなのかなあとか思った。

関係ないですが、知り合いにシュガーというあだ名の人がいたので、読む前は、佐藤さんの話かと思ってた。