節分の日、東京は雪

明け方に雪が降ってるってうっすら聞いたのは覚えてなくて、目が覚めたのは11時。窓の外に手をのばし、触れてもしばらく消えない雪の粒を確かめる。寒い。やー寒いよってあっというまにあきらめて、また布団に潜り込んだ昼過ぎ。久しぶりの積雪も節分もすっ飛ばして、起き出したのは日も暮れかけた夕方だった。
そんな自分のだらしなさにへこみつつ、でもいざ雪の中にでれば、すれ違うひとみんな、首をすくめて笑ってるみたいでつい、うかれる。あきれた顔される。こんな気分は、久しぶりだからなのか、いつもと違う景色だからなのか、よくわかんないけどきっと、遠足の日みたいな特別だからなんだろうなと、思う。
住宅街を歩けば、ガラガラっと開いたドアから「おにはーそと!」って豆が飛んでくるし、「ふくわーうち!」ジャラジャラーって、床に豆が撒かれる音が聞こえたりもして、そういえば小学生の頃は、給食で豆がでたなあとか、律儀に年の数だけを食べて、あと撒いたなあとか、家の中に撒いて、母さんにおこられたなあとか、話してるだけですっかり、自分のぶんの節分も満たされたよーな気になって、つまりは今日も、いい一日でした。どっとはらーい。

雪の前の日、開きかけてた梅はどうなってるんだろうな。