適当

電車を乗り過ごしてしまったついでに降りた駅で衝動買いした鶏肉は、その日は結局あまりものの煮物があったので、適当に塩をふって冷蔵庫に寝かせてあった。
さいきん、適当という言葉が結構好きで、適当、というとなんだか批難めいた言葉の印象もあるけれど、例えば料理を作っているときの自分はよく「適当なところで適当にする」などと思っているし、そのだいたいな感じがなぜ批難に使われるのか、あらためて考えてみると、すこし不思議な気がする。それは「いい加減」という言葉にも言えることで、日本人は曖昧が好きだってむかし「ファジー炊飯器」のCMで言っていたけれど、じっさいそんなことはないのかもしれないとか思った。
あと関係ないけど、批難という言葉で思い出すのは、小学生の頃の学級会かなにかで、Yさんが「批難」という言葉を使ったとき、難しい言葉使うなと批難されてたのはなんかかわいそうだったなぁと思い出したりもした。
そんなわけで適当に塩をしたのはすっかり定番になった塩豚の癖というか、とにかく塩を振っておけばおいしくなるような気がしていて、その鶏肉と大根をこんぶだしで煮てコチュジャンたっぷりいれた鶏スープはたいへんおいしかったです。