10月4日シーズン最終戦

9月末に雨天中止となった試合の振替試合を見に、10月4日は午後休をとって神宮球場へ向かった。
日程がずれたことで、このカードがヤクルトと阪神、どちらのチームにとっても今シーズンの最終戦となったため、再びの雨予報ではあったけれど、よっぽどのことがない限りはやるだろうと思いつつ向かう。

結果、試合開始前には小雨が降り始め、複数回の中断も挟んだ試合だったがなんとか最後まで試合は行われた。

私も当初は長靴とポンチョ+レインハットくらいの軽装備で見ていたのが、雨脚が強まったのでポンチョの下にゴアテックスのジャケットも着込んで臨んだ。かつて揃えた雨装備がこんなところで役立つとは思わなかった。


試合は1回表、大山選手の2ラン、続く佐藤選手のホームランで3点を先制してのスタート。
1回裏に1点、5回裏に2点を返され同点となるも、6回表に佐藤輝明選手の犠牲フライで3-4と勝ち越す。
雨のせいもあってかエラーも多い試合だった。雨の中、1点差という先の読めない展開で、ブルペンで肩を作り続けている選手まで濡れていることも気になる。


そして1点差のまま9回表。岩崎選手の出番がやってきた。
雨脚が強まったように感じる。
客席も選手も雨の中、次の一球にじっと目を凝らしているのは不思議な光景だ。
視線の中央では、まるで雨など降っていないかのように、いつも通りの投球準備が行われる。

1点差のマウンドにあるのはまだ定着していない不確かな未来だ。
浮かび上がってくるその像を祈るような気持ちで見守る。


結果1アウトはとったものの、タイムリーヒットで同点、今日HRを打っていた山田選手の犠牲フライで勝ち越され、結果サヨナラ負けとなった。

好きな選手が打たれるのは本当に悲しい。
今年の野球観戦は何もかもが初めて尽くしだったのだけど、好きな選手の敗戦を見るのはまだ先でもよかった気がする。

だけど、すでに今年35セーブを挙げた岩崎選手が、10年目にして初タイトルを獲得することは確定しているのだ。岩崎選手の今年の活躍は、ずっと記録に残り続けることが決まっているのだから、大丈夫だと思う。
自分のような遅れてきたファンにとっては「記録」は道しるべであったから、なおのこと好きな選手のタイトルが嬉しい。

それに今年はまだ「この先」があるのだし。


ただ、ひとまずはこれが私にとっての初めての「シーズン終了」だ。
雨で視界が滲む。もうすっかり秋の空気だ。

www.nikkansports.com